「年金だけで介護施設には入れない」…本当にそうなのか?
最近、「年金だけでは介護施設費用はとうてい払えない」という記事を読みました。
とても現実的で、多くの人に当てはまる内容だと思います。
実際、民間の有料老人ホームに入ろうとすれば、月に20万円以上かかることも珍しくありません。
親の年金だけでまかなうには、どう考えても無理があります。
この記事を読んで、私自身も「やっぱりそうだよな」と思いました。
でも、「だからもうどうしようもない」と諦めるのは早いと私は感じています。
なぜなら、私の母は月7万円の年金しかありませんでしたが、特別養護老人ホーム(特養)に入ることができたからです。
月7万円の年金でも、母を特養に入れられた理由
当時、母の収入は月7万円の年金だけ。
それでも入居できた理由は、大きく分けて以下の2点です。
■1. 特養は「比較的安価な公的施設」だった
特養は民間の有料老人ホームとは異なり、月額費用が抑えられています。
入所後にかかる費用は、基本的な介護サービス費+居住費・食費など。
月8万〜12万円程度が一般的で、年金だけでは足りませんが、比較的手が届く範囲です。
■2. 「介護保険負担限度額認定証」を活用できた
住民税非課税世帯であれば、食費や居住費が軽減される制度があります。
母は条件を満たしていたため、月数万円分の補助を受けることができました。
この制度を知らない方も多いのですが、知っているかどうかで負担は大きく変わります。
介護費用に備えて「今から」できること
「年金だけでは介護施設に入れない」というのは、決して大げさな話ではありません。
とくに民間施設では、十分な資産や子どもの支援がないと難しいでしょう。
でも、制度や施設の選択によっては、年金が少なくても入所できる可能性があります。
そのために、以下のような準備をおすすめします。
- 親の年金額や住民税区分の確認
- 早めの要介護認定の申請
- 特養や地域包括支援センターへの相談
- 「介護保険負担限度額認定証」など軽減制度の確認
- 自分自身の資産形成(親を支える余力をつける)
「年金だけじゃ無理」でも、対策すれば道はある
たしかに、「年金だけで施設費用をすべてまかなう」のは、非常に難しい時代です。
でも私は、だからこそ早くから備えることの大切さを強く実感しました。私の母が月7万円でも特養に入れたのは、運もあったと思います。ただそれだけではなく、情報と準備の積み重ねがあったからだとも思っています。
これから介護と向き合う方にも、そうした選択肢があることを知ってもらえたらうれしいです。
コメント