介護をしていると、どうしてもストレスが溜まってしまいます。
とくに認知症の介護では、同じことを何度も聞かれたり、こちらの話が通じなかったりすることも多く、思うようにいかない毎日にイライラすることも増えます。
私自身、在宅で母の介護をしていたとき、疲れとストレスが限界を超えてしまい、つい声を荒げてしまったことがありました。手を上げたりはしませんでしたが、強い口調で怒鳴ってしまい、後から自己嫌悪に陥りました。
介護は育児と違い、時間が経てばよくなるものではありません。むしろ、状態が徐々に悪化していく現実があるからこそ、終わりの見えないつらさを感じやすいのです。
ストレスを感じるのは当たり前。だからこそ「誰かに話す」ことが大切
厚生労働省の調査によると、約6割の介護者が「ストレスを感じている」と答えています。1
けれど、「ストレスがない」と回答した人も約2割いて、なかには自分のストレスに気づけていない人もいるのではないかと感じます。
実際、「仕方ないこと」「自分がやるしかない」と自分に言い聞かせて、無理をしている人は多いはずです。気づかぬうちにストレスが溜まり、ある日突然爆発してしまう…そうなる前に、「話す」ことで心を軽くしておくことがとても重要です。
愚痴をこぼすだけでも、気持ちは軽くなる
私は当時、友人や同僚にたびたび愚痴をこぼしていました。
「迷惑だったかもしれないな」と思いながらも、話を聞いてもらうだけでずいぶん気持ちが楽になったのを覚えています。
介護のストレスは、一人で抱え込まず「話す」ことで軽減されることがあります。
ただし、周囲に話せる人がいない場合や、話しづらいと感じる人もいますよね。
地域の支援も活用してみよう
友人や知人に話すのが難しい場合は、地域包括支援センターや自治体の介護相談窓口に相談するのもおすすめです。
また、心身の限界を感じる前に、ショートステイやデイサービスの利用、有料老人ホームや特別養護老人ホーム(特養)への申請なども検討しましょう。
特養は費用を抑えて長期入所できる施設ですが、入所までに時間がかかることが多いため、早めの申し込みが安心につながります。
話せる相手がいないときは、民間のサポートも視野に
「愚痴を言うなんて申し訳ない」「自分の親のことだし、自分で何とかしないと…」
そんな思いから、誰にも相談できずにいる方もいるかもしれません。
そんなときには、最近増えてきたオンラインで話を聞いてくれるサービスを活用してみるのも一つの方法です。
たとえば「TALKFULLNESS」では、新規登録で30分の無料カウンセリングが利用できます。
深夜まで対応しているため、介護が終わったあとに利用できるのも嬉しいポイントです。
※サービス内容は変更になる場合があります。詳細は公式サイトをご確認ください。
将来の介護費用に備えるために資産形成も大切
もし有料老人ホームなどの施設を利用する場合、月額20万円前後の費用がかかることもあります。年金を差し引いても年間150万円、10年間で1,500万円の出費になる可能性もあります。
そのため、早いうちから貯蓄や投資で将来に備えることも大切です。
私自身も、親の介護が必要になるかもしれないという不安から、お金の勉強を始め、気づけばFIRE(経済的自立)を意識するようになりました。
まとめ|介護のストレスは一人で抱え込まないで
✔ ストレスを感じるのは当たり前。だからこそ、誰かに話すことが大切です
✔ 愚痴をこぼすだけでも心が軽くなる
✔ オンラインカウンセリングや地域支援の活用も検討しましょう
✔ 将来のために、介護費用に備える資産形成も重要です
介護は長く続くものです。
無理を続けて心と体が壊れてしまっては、あなたも、介護を受ける側も幸せにはなれません。どうか、頑張りすぎないで。
「一人で抱え込まないこと」が、介護を続けるうえで一番大切なことかもしれません。
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