先日、週刊現代で興味深い記事を読みました。
上記の記事では在宅介護を支えるための新しい形態として「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」と「訪問入浴サービス」が紹介されていました。
どちらも在宅介護を続けるうえで心強い存在ですが、記事を読みながら、特に訪問入浴サービスについては自分の経験とも重なる部分が多く、強く印象に残りました。
入浴は本人にも家族にもハードルが高い
私がまだ母を在宅介護していた頃、母はまだある程度は自分で動けたので、一人で入浴していました。
でも、その様子を見ていると、積極的にお風呂に入りたがっているわけではなかったのです。
「今日はいいわ」と断る日も多く、今思えば、入浴すること自体が億劫になっていたのかもしれません。
家族としては、衛生面や気分転換のためにも入ってほしい。でも、自分で入るのは大変だし、介助する側も体力的にきつい──こうしたジレンマは、在宅介護ではよくあることだと思います。
デイサービスで変わった母の表情
そんな母が変わったきっかけは、デイサービスでの入浴介助でした。
最初は行くのを渋っていたのに、入浴介助を受けるようになってからは「お風呂が楽しみ」と笑顔で話すようになったのです。
きっと、自分一人では味わえなかった安心感や気持ちよさがあったのでしょう。介助する人も慣れているので、安全で快適に入浴できたのだと思います。
なにより、やはり入浴は気持ちが良かったのでしょう。デイサービスから帰ってきた時の表情が和らいでいたのを今でも覚えています。ほんの数十分のことですが、介護を受ける人にとっては大切な時間だったのだと感じます。
もし在宅介護を続けていたら
今振り返ると、もし母の身体が思うように動かなくなっていたら、迷わず訪問入浴サービスを利用していたと思います。
自宅で過ごしながら、安全に入浴できる環境を整えてくれる──これは介護する側にも、される側にも大きな安心につながります。
まとめ
在宅介護は、家族だけで抱え込もうとすると心身ともに負担が大きくなります。
外部のサービスを取り入れることで、「できないこと」を補い、「本当はやりたいこと」を叶えられるようになります。訪問入浴サービスもそのひとつ。
本人が入浴を楽しみにし、家族も安心できる──そんな時間を作ってくれる大切な支えだと、私は感じています。
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