母が特別養護老人ホーム(以下、特養)に入所してから、約2年が経ちました。入所当時の母は「要介護2」でしたが、「要介護4」に変更になりました。
実は、最近母に会いに行ったとき、私はその変化を肌で感じていました。
入所当時|要介護2だった頃の母
入所当時の母は、自分のことを何とか自力でこなせる状態でした。食事や排せつも、一部見守りや声かけが必要でしたが、まだ自分で動ける場面もあり、私との会話も成立していました。
この「要介護2」は、介護保険制度で定められた7段階の認定区分のうちの一つです。以下のように、心身の状態によって細かく分けられています。
要介護認定の概要
- 要支援1・2:日常生活はほぼ自立しているが、見守りや一部手助けが必要
- 要介護1・2:日常生活の一部で介助が必要。歩行や身の回りのことにやや支援がいる状態
- 要介護3〜5:日常生活の大部分で介助が必要。数字が大きくなるほど、介護の度合いが重くなる
現在|2年後、要介護4へ
久しぶりに会った母は、以前とは明らかに様子が違っていました。話しかけても反応が鈍く、私のことを誰か認識しているかもわからないような表情。何よりも、母から感じていた“活気”のようなものがなくなっていたのが、私にはとてもショックでした。
最近は、食事も介助が必要になり、トイレもほぼ一人では行けないとのこと。歩くのも支えが必要な状態になっていました。
「要介護4」は、自力での移動や排せつ、食事が困難で、全面的な介護が必要なレベルです。意思の疎通も難しくなることがあり、認知症の進行が見られる方も多いようです。
要介護度が上がることへの思い
要介護のレベルが上がるということは、母の「できること」が少しずつ減っているということ。
当たり前だった日常が、少しずつ「人の手がないとできないもの」へと変わっていく。そうした現実を、母の表情や反応から感じるようになりました。
でも、施設のスタッフの方が丁寧にケアしてくださっていることも実感しています。介護のプロの手によって、母が穏やかに過ごせていることは、私にとっても救いです。
要介護認定は“今の母”を知る手がかり
要介護の認定は、単なる数字ではなく、母の「今の状態」を客観的に示すものでもあります。
もちろん、要介護度が上がるのは心配です。でも、その評価を通じて、母に必要なケアが変わってきていることを知り、どう関わっていけばいいかを見つめ直すきっかけにもなります。
最後に
介護は長く続くものです。2年前の母と、今の母。同じ人なのに、こんなにも変わってしまうことがあるんだと、改めて実感しました。
それでも、私ができることは、変わっていく母の姿を受け入れながら、今の母に必要なサポートを届けていくことだと思っています。
母が安心して過ごせる場所があること、必要な介護を受けられていることに感謝しながら、これからも母との時間を大切にしていきたいと思います。
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