介護施設を選ぶ際、グループホームと老健(介護老人保健施設)で迷うことは多いのではないでしょうか。特に、退院後の受け入れ先としてどの施設を選ぶべきかは、家族にとって大きな課題となります。今回は、実際に親族がグループホームから老健へ移った経験をもとに、それぞれの違いやメリットについて詳しく解説します。
老健(介護老人保健施設)を利用することになった理由
以前、母はグループホームに入所していましたが、入院をきっかけに医療的なケアが必要になりました。
グループホームは認知症の方を対象とした施設であり、家庭的な雰囲気の中で生活できるのが特徴ですが、医療行為には対応していません。そのため、退院後に必要な処置を受けられる施設を探すことになり、老健(介護老人保健施設)を選ぶことになりました。
老健はリハビリを中心とした施設であり、医師や看護師が常駐しているため、医療ケアを受けながら生活することが可能です。また、特別養護老人ホーム(特養)のような長期入所施設とは異なり、次の施設へ移るまでの一時的な滞在ができる点も大きな特徴です。
老健を利用するメリット
1. 費用が比較的安い
グループホームと比較して、老健は費用を抑えやすい施設です。特に、要介護度が高くなるほど費用の負担が大きくなるため、コスト面を考慮すると老健の方が選びやすい選択肢でした。また、収入によっては減免措置を受けられることもあり、金銭的な負担を軽減できる点もメリットの一つです。
2. 医療体制が整っている
老健には医師や看護師が常駐しているため、医療的な処置を受ける必要がある場合でも安心して過ごせます。例えば、グループホームでは対応できなかった点滴や傷の処置などが老健では可能でした。健康状態が安定しない方にとって、医療のサポートが受けられる環境は非常に心強いものです。
3. 次の施設へ移るまでの一時的な利用が可能
老健はリハビリを目的とした施設であるため、特養のように長期間入所することはできません。しかし、退院後すぐに在宅生活に戻るのが難しい場合や、他の施設への入所待ちの期間を過ごすための一時的な利用が可能です。今回も、退院直後にすぐに受け入れ先が見つからなかったため、老健での滞在が大変助かりました。
実際に利用してみた感想
医療ケアが必要なら、老健は有力な選択肢
グループホームでは対応が難しかった医療行為も、老健では問題なく受けることができました。例えば、退院後に継続的な医療処置が必要だった際も、適切なケアを受けられたため、安心して預けることができました。医療的なケアが必要になった場合、老健は有力な選択肢の一つといえます。
「リハビリ施設」なので、長期入所は難しい
老健はあくまでもリハビリを目的とした施設であり、長期的な入所は想定されていません。基本的には数ヶ月以内での退所が求められるため、次の施設を早めに探す必要があります。しかし、グループホームに戻ることが難しい場合や、特養の入所待ちをしている場合などには、猶予期間として利用できるのは大きなメリットでした。
- 老健は医療ケアが充実しており、グループホームでは対応できない処置が可能
- 費用が比較的安く、減免措置もあるため負担を抑えやすい
- リハビリを目的とした施設なので長期入所はできないが、一時的な利用が可能
- 特養の入所待ちや在宅復帰が難しい場合の受け皿として適している
まとめ
今回、グループホームから老健へと移ることになりましたが、結果的には適切な選択だったと感じています。特に、医療ケアが必要な状態であったため、老健の医療体制には大きな安心感がありました。一方で、長期的に滞在することができない点は注意が必要です。
もし、親族がグループホームでは対応できない医療的なケアを必要としている場合や、退院後すぐに在宅復帰が難しい場合は、老健の利用を検討してみるのもよいかもしれません。適切な施設を選ぶことで、本人の安全と快適な生活を守ることができます。
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