介護には、思わぬ出費がつきものです。私も母の介護を通して、「こんなところにお金がかかるのか」と驚くことが何度もありました。今回は、実際にかかった費用や、準備しておけばよかったと感じたことをご紹介します。
介護サービス・施設ごとの費用感
まず、母が利用した介護サービスや施設ごとのおおまかな月額費用は以下のとおりです。
施設・サービス | 月額費用(目安) |
デイサービス | 1〜3万円 |
グループホーム | 18〜19万円 |
老健(介護老人保健施設) | 10〜11万円 |
特養(特別養護老人ホーム) | 6〜7万円 |
特養が圧倒的に安価です。一方で、グループホームは月20万円近くかかるため、長期入居を想定する場合は、しっかりと資金計画を立てる必要があります。
施設利用時の「想定外の出費」
グループホームで布団を買い直すことに
母がグループホームに入居した際、部屋にはベッドが備え付けられていました。しかし、家で使っていたマットレスがサイズや高さの関係で合わず、結局新しい布団を購入することになりました。
→ 入居前に「現在使っている寝具がそのまま使えるか」を確認しておくことが大切です。
施設では日用品の補充が必要
グループホームでは、シャンプー、ティッシュ、トイレットペーパー、歯磨き粉などの日用品を自分で用意し、定期的に送る必要がありました。
特養でも日用品の補充は必要でしたが、施設内の売店で購入し、その費用を施設側に請求してもらう形だったため、手間はやや軽減されました。
→ 施設ごとに「日用品の管理がどこまで自己負担か」を事前に確認しておくと安心です。
特養では「服や下着を10日分」用意する必要があった
特養入居時に「服や下着を10日分ご用意ください」と言われました。ですが、母を自宅に引き取る際に服は最小限しか残さず、ほとんど処分してしまっていたため、新たに買い直すことになりました。
→ 入居予定がある場合、服や下着はある程度残しておくとよいです。
施設外での医療費は自己負担になる
施設に入居していても、医療費がすべて込みになるわけではありません。施設外の病院に通院したり、入院が必要になった場合は、通常どおり医療費の自己負担が発生します。
→ 医療費に備えて、ある程度の積立をしておくと安心です。
デイサービス利用時のポイント
母は週3〜4日ほどデイサービスを利用しており、費用は月に1〜3万円程度でした。
この中に食事や入浴サービスが含まれていたため、ある意味では「節約」にもつながりました。
- 食事の準備が減る → 昼食付きのため、その分の食費が浮く
- お風呂の準備が減る → 自宅でお湯を張る必要がなくなる(私はシャワーだけなので特に助かりました)
とはいえ、デイサービスを利用しても介護の負担が完全になくなるわけではありません。送り迎えの対応は必要です。
そのため、在宅で仕事ができる環境でなければ、私は離職していたかもしれません。
介護の資金計画を立てるときのポイント
- 施設の費用は「入居前」と「入居後」で変わる可能性がある(医療費などが増えることも)
- 「日用品の補充」や「寝具の買い替え」など、細かな出費が意外とかかる
- デイサービスは「介護負担の軽減」だけでなく「生活費の節約」にもつながる
- 施設に入居しても医療費は別途必要になるため、余裕をもった貯金があると安心
こうした点を考慮しながら資金計画を立てておくことで、後々の負担を軽減できるかもしれません。
まとめ
介護では「いくらかかるか」だけでなく、「どこで想定外の出費が発生するか」も非常に重要です。
特に施設入居時には、寝具や衣類の準備、日用品の補充、医療費の自己負担など、見落としがちな費用が発生する可能性があります。
これから介護を考えている方の参考になれば幸いです。
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